「やめる」ことを選択するとネガティブな印象を持ってしまのはどうしてだろう。
根性論が美化されてきたことが関係しています。「QUITTING」を読んで前向きにやめる決断をできるようになりましょう。
どのような人にお勧めか
- 転職を考えている、または転職採用で合格したが今の会社をやめるのを躊躇している人。
- 会社などで自制心、根性、忍耐力を重視する考え方に疲れた人。
要旨
「やめる」と聞くとマイナスのイメージを抱く人が多く、それは「耐え忍べば成功する」という根性論が美化されてきたことが一因となる。しかし、自分の人生を変えるためには「やめる」こと、つまり今までやってきたことを見つめ直し、自分の将来を考えた選択を検討するなかで、変化や自分自身に対して寛容な態度をとることが重要ということを教えてくれる本。
学んだこと・気づき
・「やめること」は自分自身と未来に対する寛容な態度であり、自分自身に「これじゃない。今じゃない。後で、何か別のことをしよう」と語りかけること。
・今していることを手放し、方向転換して新しい行動を受け入れると、人生が劇的によくなることは多い。やめることには状況を覆し、自分を変え、前に進む力がある。何かを変えるべきだと判断したら、まず「やめること」を検討すべき。
・「耐え忍べば成功する」という単純な因果関係を信じるように仕向けられており、この根性論の美化に暗黒面がある。続けることが正しい戦略とは限らない。
・やめるということは、選択を間違うかもしれない恐れに直面しながら、自分で人生の主導権を握ること。人が後悔するのは、何かをやめたことではなく、「やめるべきときにやめなかったこと」。
・やめることは、人生の豊かさを信じること、希望、明日について考えること、そうせざるを得ないときに、何度でも、変われるということ。
・思い切って大胆な変化を起こしたとき、自分がしているすべてを正当化する必要はない。
・人間の脳は、適切に機能していれば、定期的かつ戦略的に何かをやめるようにできている。
・自分にはどうにもならないことで思い悩む必要はなく、時間の使い方や気持ちの持ちようなど、自分の手でどうにかなることに意識を向ければいい。
・他人の期待に応えようとせず、自分の心と良心に従って行動すること。
・自分ひとりの成功や幸福ではなく、世界や他者と豊かに関わること。未来につながる何かのために行動すること。
・いったんやめるということは、こっそりさぼったり、すべきことを放置したりすることではない。やることを減らすのではなく、増やす。消極的になるのではなく、積極的になる。無気力になるのではなく、臨機応変に行動すること。
・今の仕事に倦怠感を覚えるのは、その仕事に習熟し、成長の余地が少なくなっているからかもしれない。
・「やめること」を戦略的に取り入れ、適切かつ創造的に利用すれば、停滞したキャリアを立て直したり、新しいビジネスを発展させたりすることがしやすくなる。
・やめれば他者とのつながりを失うが、それをきっかけにして新しいつながりをつくるチャンスも生まれる。
・いったんすべてから離れて、自分が人生で本当にしたいことは何かを考えてみること。
・「やめること」が常に良い手段になるとは限らない。それでも、「やめること」は最初からダメだと思われていることがあまりにも多いのも事実。
・やめたいときにやめられれば、人生の可能性が広がる。人は古いものを捨てて新しい何かに挑むとき、多くを学び、大きく成長できる。
今後にどう活かすか
新しい成長の機会を得るために、何かやめることを先延ばしにせず、決断できるようにしていく。
コメント